時刻は17時45分。
僕は三ノ輪駅のホームに設置された
椅子に座っていた。
スマホでアプリゲームをプレイするも
内容が頭に入ってこない。
僕は緊張していた。
それもそのはず。
今日は僕が童貞を卒業する日であり
初めてソープに足を踏み入れる日なのだ。
緊張しないはずはなかった。
「ブレスケア」の緑色の粒を1個飲み込んで
気を紛らわせる。
時刻は18時。
「そろそろだな・・・」
僕はおもむろにスマホを取り出すと
吉原の格安店「ハニーコレクション」
に電話をかけた。
「あ、あの・・・
1時間前の確認の電話なんですけど・・・」
「確認のお電話ですね。
女の子のお名前を教えて頂けますでしょうか」
「セ〇ラさんです」
「しばらくお待ちください・・・」
僕は震える手でスマホを持ち、
それを耳に当て続けた。
「セ〇ラさんですが、まだ連絡がとれていないので
お時間通りにご案内できるかわからない状況です。
おそらく大丈夫だとは思いますが
念のため少し早めにご来店ください」
「わかりました・・・」
そう言って電話を切ると
僕は立ち上がり、歩き出した。
トイレで服を着替える。
昨日わざわざ柔軟剤を入れて洗濯し
香りづけした服だ。
服の香りを嗅ぐと
なぜだか少し気分が落ち着いた。
改札から出て、吉原へと向かう。
はじめて訪れた場所だったので
結構迷ったが、なんとか
お店の近辺にまでたどり着いた。
「ここが吉原か・・・」
通りにはソープランドが立ち並び
客引きのおじさんが何やら話しかけてくる。
逃げるようにその場を離れる僕。
しばらく歩いていくと
「ハニーコレクション」と書かれた
看板が目に入った。
意を決して店内へ。
そこにはスーツ姿の店員が数名いた。
「ご予約はされていますか?」
僕は予約していた旨を伝えると
カウンターで料金を支払い
数字が書かれたピンク色の札を受け取った。
どうやらセ〇ラさんとは
連絡がとれているらしい。
待合室に案内され、中に入ると
そこには数名の客がいる。
室内に設置されたテレビを見ながら
待つこと約20分。
緊張のせいか、尿意を催したので
店員さんに言って、トイレを借りた。
待合室に戻り
さらさらパウダーシートで顔を拭く。
さらにブレスケアを3粒手に取ると
それを口の中へと放り込んだ。
「赤の番号札1番のお客様」
僕の番号だ。
カーテンの前へと案内され
注意事項の説明を受ける。
お店のルールを破ると
おそらく大変なことになるのだろう。
だから僕は真剣に聞いていた。
それが終わるとカーテンが開かれた。
目の前に立っていたのは
可愛くもあり、美人でもある女の子。
年齢は25~27ぐらい。
街中にいる一般の女性と比較しても
ルックスのレベルはかなり高い。
彼女と僕は手をつなぎ、階段を上って
数多くある部屋の1つに入った。
部屋に入ってすぐに
僕は自分が童貞であることを伝えたのだが
彼女は「ふーん」と言った感じで
意にも介さない様子。
荷物を置いてベッドに腰かけていると
突然セ〇ラさんの表情が豹変した。
僕の目をじーっと見つめてくる。
「そんなに見られると緊張する・・・」
僕はそう言ったが彼女は
さらに目を見つめてくる。
「慣れて」
彼女は一言いうと、唇を近づけてきた。
「あっ・・・」
セ〇ラさんの舌が僕の口の中に
侵入してくる。
これが僕が生まれてはじめてしたキス。
濃厚なディープキスだった。
「お風呂いこう」
彼女は僕の体を洗いながら
いろいろと話をしてくれた。
そのおかげで少し緊張が
解けてきた気がする。
体を拭いてもらった後、
「ベッドに寝て」と言われたので
素直にその指示に従う。
すると彼女は僕のおちんちんを口に咥え
軽くフェラチオをしてくれた。
僕は彼女に
「自分は刺激に弱くてすぐイっちゃうかも」
と、あらかじめ伝えていたので
ほんとに軽いフェラチオだったが、
初めてのフェラチオは気持ちいい
というよりも生温かくてなんか変な感じがした。
「入れるね」
不意に彼女はそう言うと
僕のペニスを彼女のアソコに
ゆっくりと挿入した。
僕の童貞はあっけなく失われた。
騎乗位で動いてもらったが
想像していたよりも気持ちよくない。
僕の勝手な想像では挿入した瞬間
気持ちよすぎてイキそうになるって
感じだったんだけど。。
その後、正常位→バック と体位を変えてみるが、
やはり思っていたよりも気持ちよくはなかった。
「ひょっとしたら自分、ほんとは
刺激に強かったのかも・・・」
今、初めて挿入したばかりの男による
調子こいた発言。
これでセ〇ラさんは本気になった。
もう一度騎乗位を行ったのだが
先ほどとは動きの速さが違う。
「パンパンパンパン・・・」
部屋中に乾いた音が響き渡る。
高速騎乗位で責められた僕は
あっという間に我慢できなくなり
そして・・・果てた。
「なに?もうイっちゃったの?」
妖艶な表情で彼女はそう言った。
1回戦が無事に終了し、しばらく会話をして休憩。
会話している際にもセ〇ラさんは
頭を僕の胸の上にのっけて
常に体に触れてくれていた。
僕はセ〇ラさんを本当の恋人
のように感じていた。
15分ほど休憩して2回戦。
フェラチオや玉舐めにより、
僕のペニスはやや元気を取り戻したが
まだ不完全な状態であり、
挿入してみるも、うまくいかなかった。
すると、セ〇ラさんはペニスを触りながら
僕の乳首を舐めはじめた。
乳首を舐められるのは初めてだったが
舐められてすぐに、凄まじい快感が
僕を襲った。
「うっ・・気持ちいい・・・」
思わず声が漏れてしまう。
ひょっとしたらペニスを刺激されるよりも
気持ちいいかもしれない。
乳首がまるで1つの性器になってしまった
感じがして、頭の中がふわふわしてくる。
さらにペニスを触りながらの
ディープキス。
彼女のディープキスは本当にエロい。
舌の動かし方、表情、音、これらすべてが
このエロさを生み出しているのだろう。
フル勃起状態になった僕に対して
彼女はこう言った。
「正常位やってみて」
僕はうなずくと正常位で挿入し、
ピストン運動を行った。
しかし、正常位というものに慣れていないせいで
どうしてもぎこちない動きになってしまう。
体を無理に動かしていたので
僕は途中で疲れてしまい
「あー疲れたー」
と言ってベッドに倒れ込んでしまったのだった。
「疲れたじゃないでしょ!」
と怒るセ〇ラさん。
彼女は僕の体の上に乗ると
僕の両腕を掴んで押さえつけた。
そして高速騎乗位による激ピストン。
長い髪を振り乱しながら動いているので
僕の体に髪がぱさぱさ触れる。
加えて「パンパンパンパン・・・」
という音と彼女の喘ぎ声。
僕はこの状況に興奮度MAXとなり
2回戦目にも関わらず
あっという間に射精してしまった。
「セ〇ラさん!ストップ、もうイッた!」
と僕は伝えたのだが
彼女は動きを止めてくれない。
僕の頭は興奮している上に
ED治療薬を服用しているので
勃起は収まらない。
おまけに彼女に両腕を押さえつけられて
いるので身動きがとれなかった。
「セ〇ラさん、だめ・・・・・」
僕がそう呟くと、
彼女はSっ気たっぷりに言った。
「動くのやめてほしい?」
「・・・うん」
彼女はようやく僕を解放してくれた。
2回戦終了後、再び体を洗ってもらい、
タイムアップ。
「今日は気分よく帰れるね」
僕はうなずくと
彼女に感謝の気持ちを伝えた。
手をつないで階段を降り、
キスをして彼女とお別れ。
カーテンの向こう側には
いつもの「日常」が広がっていた。